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症例報告
重症皮膚石灰沈着症を伴ったoverlap症候群の1例
著者: 正木太朗1 大橋明子1 山本麻由1 岩尾麻依子1 小野竜輔1 田中美奈子1 藤原規広1 市橋正光1 田村真吾2
所属機関: 1神戸大学医学部皮膚科学教室 2神戸海星病院
ページ範囲:P.473 - P.475
文献購入ページに移動34歳,女性.20年前にSLEと診断され治療を受けていた.10年前より皮下の石灰沈着が出現し,手指,前腕の硬化,開口障害も出現し,SLEと強皮症のoverlap syndromeと診断された.石灰化は頭部も含めほぼ全身の皮下に認め,その治療としては免疫吸着療法や,ステロイド剤,免疫抑制剤,水酸化アルミニウム,ジルチアゼム,エチドロン酸二ナトリウムなどの投与を行うも軽快傾向を認めなかった.病勢に伴いIgGの上昇を認めたため,γグロブリンの大量療法を施行した.また,ワーファリンの少量投与施行後,IgGは低下傾向を示したが,全身の石灰沈着は変わらない.
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