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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻6号

2003年05月発行

症例報告

ケルスス禿瘡を含むMicrosporum canis感染症の兄妹保母例

著者: 宇宿一成1

所属機関: 1宇宿ひふ科クリニック

ページ範囲:P.531 - P.533

文献概要

要約

自宅近辺の野良猫とよく遊んでいた5歳,男児に体部白癬を生じた.妹の1歳,女児にも頭部に粃糠疹を生じ,ステロイド外用によりケルスス禿瘡となった.その後,兄妹が通っている保育園の保母にも体部白癬を生じた.3名の原因菌株はいずれもMicrosporum canisであり,培養して得られた集落の性状は一致しており,同一の菌株によるものと考えられ,感染経路が推定された.ケルスス禿瘡をきたした女児例では,初診時に鱗屑のKOH直接鏡検で白癬菌を証明できなかったことから,ステロイド外用剤を処方したため,ケルスス禿瘡に至ったと考えられ,深く反省させられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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