文献詳細
症例報告
文献概要
要約
自宅近辺の野良猫とよく遊んでいた5歳,男児に体部白癬を生じた.妹の1歳,女児にも頭部に粃糠疹を生じ,ステロイド外用によりケルスス禿瘡となった.その後,兄妹が通っている保育園の保母にも体部白癬を生じた.3名の原因菌株はいずれもMicrosporum canisであり,培養して得られた集落の性状は一致しており,同一の菌株によるものと考えられ,感染経路が推定された.ケルスス禿瘡をきたした女児例では,初診時に鱗屑のKOH直接鏡検で白癬菌を証明できなかったことから,ステロイド外用剤を処方したため,ケルスス禿瘡に至ったと考えられ,深く反省させられた.
自宅近辺の野良猫とよく遊んでいた5歳,男児に体部白癬を生じた.妹の1歳,女児にも頭部に粃糠疹を生じ,ステロイド外用によりケルスス禿瘡となった.その後,兄妹が通っている保育園の保母にも体部白癬を生じた.3名の原因菌株はいずれもMicrosporum canisであり,培養して得られた集落の性状は一致しており,同一の菌株によるものと考えられ,感染経路が推定された.ケルスス禿瘡をきたした女児例では,初診時に鱗屑のKOH直接鏡検で白癬菌を証明できなかったことから,ステロイド外用剤を処方したため,ケルスス禿瘡に至ったと考えられ,深く反省させられた.
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