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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻6号

2003年05月発行

文献概要

印象記

「第7回日本中国合同皮膚科学術大会」に参加して

著者: 中村晃一郎1

所属機関: 1福島県立医科大学皮膚科

ページ範囲:P.541 - P.543

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 第7回日本中国合同皮膚科学会は,2002年12月6~8日まで中国南部の広東省にある広州市(会場:広東大夏)にて開催された.第1回の同学会が開催されてから10年目に当たる.今学会は日本側の組織委員会役員は,学会会長西川武二教授(慶応義塾大学),事務局長玉置邦彦教授(東京大学),学術委員長宮地良樹教授(京都大学)から構成された.中国側組織委員はMa Shengqing教授(北京医科大学第一医院),Jiabi Wang教授(Peking Union Medical College Hospital),Tiejun Zhu教授(北京大学人民病院)であり,両国の協力のもとに開催された.学会初日は,両国の委員の先生方が日中間の学問の交遊を祝辞され華やかな雰囲気の中で開会した.学会場はシンポジウム,一般演題発表の大会場,一般演題用の中会場2か所,ポスター展示場が用意され,その間には地元中国の企業展示コーナーが多数参列した.学会の応募演題数は一般演題78題,学術展示88題,CPC5題に及び,参加者は日中併せて400名を超え,会場は盛況であった.

 学会初日の招待講演ではCooper教授(米国),Fritch教授(オーストリア)がそれぞれ炎症性皮膚疾患,多型滲出紅斑について講演した.続いて特別講演で中川秀己教授(自治医科大学),Pingping He先生がアトピー性皮膚炎,乾癬の治療,病態について講演した.中川教授は免疫調節剤であるタクロリムスの日本での治療成績を,Pingping He先生は,中国での家族内発生乾癬患者におけるHLAタイピングの成績を発表した.HL4q31,HLA6p.21などがsusceptable geneであることなど中国における統計と,本邦での結果を比較すれば,さらに興味ある結果が得られるのではないかと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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