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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻7号

2003年06月発行

症例報告

肝細胞癌に対する経皮的エタノール注入療法施行中,皮疹の増悪をみた尋常性乾癬の1例

著者: 後藤多佳子1 古江増隆1 中山樹一郎2

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野 2福岡大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.575 - P.577

文献概要

 67歳,男性.1988年6月,頭部にそう痒を伴う鱗屑性紅色皮疹が出現し漸次全身に拡大してきた.当科受診し,尋常性乾癬と診断され,以後外来にて加療を受けていた.以前より,肝硬変,糖尿病,高血圧症の合併があり,経過中に多発性の肝細胞癌を発症した.1992年7月,当院内科にて肝細胞癌に対する経皮的エタノール注入療法を受けたところ,同療法施行中に乾癬の皮疹の急激な増悪がみられた.著明な肝機能障害と全身浮腫も伴い,準紅皮症状態になったが,エタノール注入を中止し,対症療法にて経過観察していたところ徐々に改善が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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