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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻7号

2003年06月発行

治療

帯状疱疹に伴う神経痛に対しマレイン酸フルボキサミンが奏効した1例

著者: 林昌浩1 石澤俊幸1 岡田真行2

所属機関: 1山形県立日本海病院皮膚科 2山形県立日本海病院麻酔科

ページ範囲:P.638 - P.640

文献概要

 76歳,男性.右三叉神経第一枝領域の帯状疱疹にて入院加療した.アシクロビル点滴により皮疹は軽快し退院したものの,疼痛コントロール不良のため再入院した.再入院後,種々の内服薬・治療を試みたが無効であった.リン酸コデインにより疼痛は軽減したがコントロール不十分であり,マレイン酸フルボキサミン(ルボックス(R))内服を開始したところ,数日後から疼痛が著明に改善した.近年マレイン酸フルボキサミンは麻酔科,整形外科領域の慢性疼痛に対しても有効性が報告されているが,皮膚科領域における使用経験の報告はほとんどない.従来の抗うつ剤に比べて抗コリン作用など副作用が少ないため高齢者にも使いやすく,帯状疱疹後神経痛(PHN)や帯状疱疹に伴う神経痛に対しても考慮されるべき薬剤の一つと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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