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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻8号

2003年07月発行

文献概要

症例報告

オメプラゾール内服後のH. pylori除菌療法中に発症した薬疹の1例

著者: にし出武司1 櫻根幹久1 古川福実1

所属機関: 1和歌山県立医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.675 - P.678

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 48歳,男性.父と姉にペニシリンアレルギー歴がある.近医にて十二指腸潰瘍のためオメプラゾール,胃散剤を1週間処方された.続いてHelicobactor pylori(H. pylori)除菌目的でアモキシシリン,クラリスロマイシン,ランソプラゾールを処方され,その翌日より紅斑丘疹と発熱を生じ,皮疹は急速に拡大した.ステロイドパルス療法およびステロイド漸減によって皮疹は軽快した.パッチテストではオメプラゾール,ランソプラゾール,アモキシシリンで陽性を示した.この薬疹の発症には,この3剤が関与していると考えられる.H. pylori菌の除菌療法において各薬剤の投与量は通常量の倍量以上であり,副作用の頻度も高く重症化することも予想され,実施の際には注意を要すると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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