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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻9号

2003年08月発行

文献概要

症例報告

遺伝性対側性色素異常症の1例

著者: 星野優子12 森脇真一23 海野公成4 伊藤泰介2

所属機関: 1榛原総合病院皮膚科 2浜松医科大学皮膚科学教室 3浜松医科大学光量子医学研究センター 4海野皮フ科医院

ページ範囲:P.811 - P.813

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 6歳,男児.母親,祖父に同症がある.乳児期より四肢末端に網目状の色素沈着,色素脱失が出現した.日に当たると赤くなる場合が多く,雀卵斑様皮疹も出現するようになった.足背の色素沈着部の病理組織像では,表皮基底層にメラニンが増加していた.患者皮膚由来の線維芽細胞における紫外線照射後の不定期DNA合成能(unscheduled DNA synthesis:UDS)を測定したところ正常であり,本患者を遺伝性対側性色素異常症(dyschromatosis symmetrica hereditaria:DSH)と診断した.DSHと色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum:XP)の軽症型との鑑別にUDSの測定が重要であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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