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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科57巻9号

2003年08月発行

文献概要

症例報告

手掌,足底に限局したDarier病の1例

著者: 鈴木大介1 荒田次郎2

所属機関: 1岡山大学大学院医歯学総合研究科皮膚・粘膜・結合織学 2なかしま病院皮膚科

ページ範囲:P.814 - P.816

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 41歳,女性の手掌,足底に限局したDarier病を経験した.患者は40歳時,手掌にそう痒が出現し,一時軽快するもその後増悪した.初診時には,両手掌,両足底にのみ角質増殖を認め,その後1年間,ほかの部位への病変の広がりを認めなかった.組織像では,角質増殖,不全角化,基底層上部の裂隙,棘融解,異常角化細胞を認めた.以上の臨床的,組織学的所見から,本症例を手掌,足底に限局したDarier病と診断した.病変が肢端に初発することもあるが,次第に脂漏部位に広がっていくことが多い.しかし,病変が肢端にとどまることも稀ではあるが報告されている.本症例はエトレチネートの内服にて加療し,改善を認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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