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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻1号

2004年01月発行

文献概要

今月の症例

小児期発症の皮膚筋炎に続発した皮膚アミロイドーシスの1例

著者: 安藤菜緒1 福屋泰子1 林伸和1 石黒直子1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.19 - P.22

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20歳,男性.2歳時より顔面,頚部,背部に紅斑を認める.9歳時,某病院皮膚科にて頚部の紅褐色斑より皮膚生検を施行され皮膚筋炎と診断されるが,臨床的にも検査成績からも筋炎所見を認めず,ストロングクラスのステロイド外用剤で経過観察されていた.15歳頃より皮疹の色調が濃くなり,当院内科を紹介され,ミゾリビン100~300mg/日の投与を1年半受けるも軽快しないため,当科を紹介された.初診時,爪囲紅斑,Gottron徴候,頚部,胸部,背部にポイキロデルマと顔面,背部に境界明瞭な紅褐色斑を認めた.徒手筋力テストは上下肢とも5で,筋原性酵素の上昇はなく,胸部X線,心電図も異常はなかった.背部の紅褐色斑の病理組織像では液状変性,真皮上層の浮腫と軽度のリンパ球浸潤に加え,真皮乳頭層にアミロイドの沈着を認めた.ストロンゲストクラスのステロイドの外用にて色調の軽快を認めている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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