icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻1号

2004年01月発行

文献概要

症例報告

皮膚原発follicule center cell lymphoma―bcl-2陽性であったが緩徐な臨床経過を辿った1例

著者: 谷岡未樹1 松村康洋1 藤井秀孝1 錦織千佳子1 宮地良樹1

所属機関: 1京都大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.80 - P.82

文献購入ページに移動
80歳,女性.頭部に多発する紅色丘疹を認めた.皮膚生検にて真皮内に異型リンパ球による濾胞形成を認め,免疫組織学的検査にてCD20とbcl-2が陽性であった.bcl-2陽性であるために節性リンパ腫の皮膚浸潤を疑ったが,全身検索にて他部位にリンパ腫を疑わせる所見がないため皮膚原発follicule center cell lymphomaと診断した.電子線照射により皮疹は消失した.1年半後に電子線照射部位の周囲に,さらにその1年後に電子線照射部位に局所再発を認めたが,同様に電子線照射が著効した.発症後5年を経ているが節性リンパ腫の所見はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?