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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻1号

2004年01月発行

文献概要

治療

尋常性乾癬に対するビタミンD3外用薬の有効性―マキサカルシトール軟膏とカルシポトリオール軟膏との左右比較オープン試験

著者: 高城倫子1 八木宏明1 瀧川雅浩1 浦野聖子2 白濱茂穂3 田中正人4 堀部尚弘5 松本賢太郎6 石川学7 古川富紀子8 坂本泰子9 小楠浩二10 冨田浩一10 小出まさよ11 藤本篤嗣12 小菅治彦12 影山葉月13 青島有美13 鈴木陽子14 松下佳代15

所属機関: 1浜松医科大学皮膚科 2遠州総合病院皮膚科 3聖隷三方原病院皮膚科 4島田市民病院皮膚科 5沼津市立病院皮膚科 6国立東静病院皮膚科 7焼津市立総合病院皮膚科 8静岡県立総合病院皮膚科 9藤枝市立総合病院皮膚科 10静岡市立静岡病院皮膚科 11浜松赤十字病院皮膚科 12清水市立病院皮膚科 13磐田市立総合病院皮膚科 14静岡厚生病院皮膚科 15浜松労災病院皮膚科

ページ範囲:P.86 - P.91

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浜松医科大学および静岡県下14施設で,尋常性乾癬患者45例を対象として,マキサカルシトール25μg/g軟膏(O群)とカルシポトリオール50μg/g軟膏(C群)を1日1回あるいは2回,左右対称部位に原則として8週間塗布し,有効性について左右比較オープン試験を行った.1) 皮膚所見(紅斑,浸潤・肥厚,鱗屑)に対する有効性評価では両群間に有意差はなかった.2) 最終時全般改善度は,著明改善以上がO群33%,C群27%,中等度改善以上がO群71%,C群76%であり,両群間に有意差はなかった.3) 全般改善度の左右優劣比較は4週後ではO群がC群に有意に優った(p=0.0455)が,8週後あるいは最終時では両群間に有意差はなかった.4) 局所性副作用として「カサツキ,ケバダチ」がC群に1例みられた.全身性副作用はなかった.5) 有用度の評価では,極めて有用以上がO群13%,C群11%であり,有用度の左右優劣比較とともに有意差はなかった.これらの点から,マキサカルシトール25μg/g軟膏は尋常性乾癬治療において早期に有効性が出現し,局所刺激も認められず有用性の高い薬剤であることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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