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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻10号

2004年09月発行

文献概要

今月の症例

Churg-Strauss症候群の1例

著者: 金沢博龍1 有川順子1 大野祐樹1 岡部省吾1 金子健彦1 党雅子2 佐野靖之2

所属機関: 1同愛記念病院皮膚科 2同愛記念病院アレルギー呼吸器科

ページ範囲:P.804 - P.806

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72歳,女性.55歳時から気管支喘息を認め,64歳時から当院アレルギー呼吸器科に通院し,気管支拡張剤の使用にて良好にコントロールされていた.10日前から出現した両下肢の倦怠感,両側内顆の紫斑,足関節の腫脹,疼痛,足底,足背の感覚鈍麻を主訴に当科を紹介受診した.血中好酸球数(29,068/mm3),IgE(959.4IU/ml)が上昇し,リウマチ因子,MPO-ANCAはいずれも陽性.紫斑の病理組織像では真皮全層にわたってリンパ球と多数の好酸球を混じた炎症細胞浸潤と,小血管のフィブリノイド変性を認めた.上記よりChurg-Strauss症候群と診断,プレドニゾロン60mg/日にていずれの症状も軽快した.経過中に一過性の消化管出血を認めたが,組織学的には非特異的所見であった.プレドニゾロンは漸減し,10mg/日にて諸症状に再燃を認めなかった.本症は診断基準の主要臨床検査の3項目すべてを満たし,典型的な症例と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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