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症例報告
著明な膵酵素の上昇をみたtoxic epidermal necrolysis
著者: 南野義和1 梅林芳弘1
所属機関: 1日立総合病院皮膚科
ページ範囲:P.823 - P.825
文献購入ページに移動55歳,男性.市販の総合感冒薬(新グリッペルゴールド (R))内服後,発熱,紅斑が出現,体表面積の約45%を占めるびらんを呈した.経過中,血中アミラーゼのみならずリパーゼ,ホスホリパーゼA2,エラスターゼなどの膵酵素の著明な上昇をみた.当初,アミラーゼの分画は唾液腺型が優位でほかの膵酵素は軽度の上昇のみであったが,1週間後には膵型が優位となりほかの膵酵素も著明に上昇してきた.初診時はまずTENによる唾液腺障害があり,遅れて膵障害を合併したものと考えた.水溶性プレドニゾロン120mg/日,FOY(R)600mg/日で治療したところ,20日後にびらんは上皮化,2か月後には膵酵素も正常値に回復した.
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