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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻10号

2004年09月発行

文献概要

症例報告

新生児エリテマトーデス児を出産した高γグロブリン血症性紫斑の1例

著者: 吉成力1 村井眞也2 佐藤陽子3 小林有一3 赤坂俊英4

所属機関: 1岩手県立久慈病院皮膚科 2岩手県立久慈病院産婦人科 3岩手県立久慈病院小児科 4岩手医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.830 - P.832

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23歳,女性.妊娠20週時に下肢に紫斑が出現した.抗SS-A,SS-B抗体は高値であった.紫斑は安静およびステロイド外用剤で軽快した.誘因としてγグロブリンの増加や妊娠に伴う腹腔内圧上昇などが考えられた.また,厚生省の診断基準を完全には満たしていないが,基礎疾患にSjögren症候群を有する可能性も示唆された.なお,出生した児も抗SS-A,SS-B抗体陽性で環状紅斑を呈していたが心症状は認めなかった.以上より,高γグロブリン血症性紫斑を有する妊婦では基礎疾患の合併について検索する必要が重要であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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