icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻10号

2004年09月発行

文献概要

症例報告

仙骨部に生じた高齢者の単発性被角血管腫の1例

著者: 狩野律子1 小坂祥子1 新見やよい1 齋藤裕2 川名誠司1

所属機関: 1日本医科大学付付属病院皮膚科学教室 2齋藤皮フ科

ページ範囲:P.840 - P.842

文献購入ページに移動
85歳,女性.3年前より仙骨部に自覚症状のない結節が出現した.初診時,仙骨中央部に23×20mm,高さ4mmの淡紅色から茶褐色を呈する結節を認めた.胼胝腫,尋常性疣贅および上皮系腫瘍を疑って切除したが,病理組織学的に単発性被角血管腫であった.血管の同定のために施行した免疫染色では,第ⅤⅢ因子関連抗原,UEA-1は増生した管腔の内皮細胞に陽性となり,拡張した部位で一部減弱がみられた.一方,CD34抗原は,すべての管腔の内皮細胞に陽性だった.自験例は過去の報告例と比較し淡い色調を呈し,臨床診断に苦慮した.また,発症が85歳と高齢で,発症部位は仙骨部で稀な例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?