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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻10号

2004年09月発行

文献概要

症例報告

Disseminated pagetoid reticulosis (Ketron-Goodman disease)の1例

著者: 樹神元博1 濱松寧1 川久保洋1 伊崎誠一1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター皮膚科学教室

ページ範囲:P.862 - P.864

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67歳,女性.躯幹および四肢に大豆大から手拳大までの紅褐色斑が多発し,一部では浸潤を伴い扁平隆起し,表面にびらんを有するものも認められた.病理学的には表皮内に中型から大型の異型リンパ球様細胞の著明な浸潤を認めた.腫瘍細胞はCD3,CD7,CD45,CD45ROが陽性で,CD4,CD8,CD20,CD30,CD68は陰性であった.サザンブロット法による遺伝子の解析では,T細胞受容体β鎖およびγ鎖の遺伝子再構成を認め,δ鎖の遺伝子再構成は認めなかった.病変は皮膚に限局していた.disseminated pagetoid reticulosisと診断し,ステロイド剤の外用とPUVA-bath療法を開始した.一部の病変を除いて皮疹は平坦化し浸潤もなくなり色素沈着となったが,一方で皮疹の新生および再燃を認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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