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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻10号

2004年09月発行

文献概要

臨床統計

伝染性膿痂疹の分離菌と抗菌薬に対する感受性結果について―1997~2002年までの過去6年間の検討

著者: 國行秀一1 中野一仁1 前川直輝1 松本千洋1 鈴木伸典1

所属機関: 1大阪市立総合医療センター皮膚科

ページ範囲:P.873 - P.876

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1997~2002年までの6年間に大阪市立総合医療センターおよび大阪市立十三市民病院皮膚科を受診した伝染性膿痂疹患者について皮疹部から細菌培養を行い,細菌が分離された123例を対象として検討した.男性64例,女性59例とほぼ同数であった.年齢別に見ると0~5歳が多く約3/4を占めた.月別にみると約2/3が6~9月の夏季に集中していた.菌種別に見ると,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌66株,メチシリン感受性黄色ブドウ球菌54株,溶連菌9株,メチシリン耐性表皮ブドウ球菌2株が分離された.黄色ブドウ球菌のうち,MRSAが55%であった.ゲンタマイシン,セフォチアムは黄色ブドウ球菌全体に対して感受性は悪く,それぞれ13%,45%であった.一方,ミノマイシン,レボフロキサシンは両者とも97%と高い感受性率を示した.以上の結果より,ゲンタマイシンの外用は有効性は少なく,テトラサイクリンなどの外用の有効性が高いことが推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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