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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻10号

2004年09月発行

文献概要

臨床統計

軽微な皮疹のみで組織学的に初めて診断しえたpseudoxanthoma elasticum の1例―本邦報告例75例についての臨床統計を含めて

著者: 伊木まり子1 安原稔1

所属機関: 1奈良県国民健康保険団体連合会生駒総合病院皮膚科

ページ範囲:P.878 - P.883

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43歳,男性.眼科手術の際にangioid streaks (AS)が発見され,皮膚科を受診した.典型的皮疹は不明瞭であったが,皮膚生検によりpseudoxanthoma elasticum (PXE)と診断した.患者は,1年前にPXEによる血管障害由来と思われる急性硬膜下血腫を発症し,高血圧症,糖尿病,硝子体出血を合併していた.本邦におけるPXEの報告75例を集計し,検討した結果,PXEの診断における皮疹とASの重要性を確認した.また,非典型皮膚症状を呈する症例についても,十分な観察により早期に診断し,心血管障害に基づく合併症の危険性を十分説明し,発症を未然に防止することが重要であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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