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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻11号

2004年10月発行

症例報告

汗腺導管に著明なリンパ球浸潤をみた特発性後天性全身性無汗症の1例

著者: 花川博義1 太田雅也2 柳原誠3

所属機関: 1真生会富山病院皮膚科 2真生会富山病院内科 3金沢医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.943 - P.945

文献概要

15歳,男性.特発性後天性全身性無汗症の1例を報告した.初診5か月前より入浴や運動時のチクチク感と無汗を自覚するようになった.無汗を伴う皮膚疾患,神経疾患そして代謝異常疾患はなかった.ヨードデンプン法の発汗試験にて,ほぼ全身の無汗を認めた.生検組織で導管上皮内にリンパ球浸潤がみられ,導管の構造が破壊されていた.汗腺分泌部に異常はなかった.ステロイドパルス療法を2回施行し,症状は改善した.特発性後天性全身性無汗症の発症に,汗腺導管を標的とした免疫反応が関与する一群が存在する可能性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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