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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻11号

2004年10月発行

症例報告

Angiomyofibroblastoma of the vulvaの1例

著者: 齋藤京1 石河晃1 小菅治彦1 谷川瑛子1 田中勝1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.963 - P.965

文献概要

53歳,女性.約1年前より出現した左大陰唇部の表面常色35×30mm大,自覚症状を欠く境界明瞭で下床と可動性,弾性やや硬の皮下腫瘤.全身麻酔下に腫瘍を全摘した.組織学的には比較的境界明瞭な浮腫性の腫瘍で脂肪細胞集塊を部分的に認める.腫瘍は異型性に乏しい紡錘形細胞から成り,細胞成分が粗な部分と密な部分が混在する.間質には膠原線維と小血管の増生および肥満細胞が混在する.また壁が不明瞭な裂隙様構造も腫瘍全体にわたって認める.紡錘形細胞はCD34が陽性で,デスミンとalpha-smooth muscle actinは陰性であった.以上の臨床および病理所見よりangiomyofibroblastomaと診断したが,aggressive angiomyxoma,lipomatous hemangiopericytoma,dendritic fibromyxolipoma,pseudoangiomatous spindle cell lipomaとの鑑別を要した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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