icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻11号

2004年10月発行

臨床統計

最近経験した基底細胞癌25例の検討

著者: 秦洋郎1 秋山真志1 青柳哲1 清水宏1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科皮膚科学分野

ページ範囲:P.991 - P.994

文献概要

最近当科にて経験した基底細胞癌(BCC)25例32病変をSextonの分類を用いて分類し,術式および手術検体の断端における腫瘍の有無に関しても併せて検討した.病理組織学的分類の結果は,32病変中nodular typeが17病変,micronodular typeが2病変,superficial typeが8病変,mixed typeが5病変であり,infiltrative,morpheic typeの両型は認められなかった.施行された術式として辺縁より5mm離した切除術が30例,1mm離した切除術が2例であった.29病変までは初回切除にて断端に腫瘍を認めなかった.nodular-micronodular typeの1病変とmicronodular typeの2病変で手術材料の断端で腫瘍の浸潤を確認したが,いずれも5mm離した術式であった.以上よりnodular-micronodular type,micronodular typeの組織型をとる病変に対しては,術中迅速診断を用いる,腫瘍辺縁より1mm離して拡大切除する,人工真皮を用いて被覆し二期的に切除・再建を行うといった手術計画を立てることも必要と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら