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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻12号

2004年11月発行

症例報告

生後1か月にて診断できた伴性遺伝性魚鱗癬の1例

著者: 安藤典子1 島田眞路1

所属機関: 1山梨大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1090 - P.1092

文献概要

生後1か月,男児.生後まもなくよりほぼ全身の皮膚が乾燥し,落屑がみられるようになった.家族内に同症状を呈する者はいない.初診時,顔面,掌蹠を除くほぼ全身の皮膚に鱗屑を認め,四肢伸側のみならず屈側にもみられた.特に頭部,側腹部は顕著であった.病理組織では,不全角化を伴わない角質肥厚と明瞭な顆粒層を認めた.患児のリンパ球ステロイドサルファターゼ(STS)は明らかに低値であったため,伴性遺伝性魚鱗癬と診断した.母のSTS活性値は,正常女性の基準値より低く,保因者と考えられた.伴性遺伝性魚鱗癬の確定診断,および保因者診断にSTS活性の測定が有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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