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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻12号

2004年11月発行

文献概要

治療

顆粒球除去療法(GCAP)が奏効した壊疽性膿皮症の1例

著者: 石川博康1 熊野高行1 鈴木康之2 間部克裕2 鈴木昌幸2 門馬節子3 門馬孝3

所属機関: 1山形県立中央病院皮膚科 2山形県立中央病院内科 3もんま内科皮ふ科医院

ページ範囲:P.1099 - P.1101

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30歳,女性.15歳時から潰瘍性大腸炎(UC)を加療中であったが,28歳時第一子出産後にUCの増悪とともに壊疽性膿皮症(PG)を併発した.ステロイド抵抗性であった両疾患の増悪に対し顆粒球除去療法(GCAP)が著効した.5か月後にPGのみ再燃をみたため,再度GCAPを施行したところ,速やかな上皮化をみた.2回目のGCAP施行後約2年が経過したが,UC,PGともに再燃は認めていない.GCAPをはじめとした白血球系細胞除去療法は活性化白血球を除くことで炎症を抑制すると考えられており,ステロイドの増量を必要としないため難治性のPGに試みるべき治療法と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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