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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻13号

2004年12月発行

今月の症例

Bromoderma tuberosumの1例

著者: 大坪紗和1 岸部麻里1 掘仁子1 伊部昌樹1 木ノ内基史1 橋本喜夫1 飯塚一1 小池且弥2

所属機関: 1旭川医科大学皮膚科 2旭川厚生病院皮膚科

ページ範囲:P.1119 - P.1121

文献概要

67歳,男性.頭痛のため約10年前からブロムワレリル尿素を含む市販の鎮痛薬を大量に内服していた.両下腿に表面疣贅状に隆起し,暗赤色から褐色の厚い痂皮をつけた境界明瞭な結節を認めた.細菌,真菌,抗酸菌培養はすべて陰性.病理組織学的所見では表皮の肥厚,偽癌性増殖,真皮内に好中球主体の膿瘍の形成を認めた.血液検査で血中臭化物濃度が82mg/dlと中毒域を示し,本症例をBromoderma tuberosumと診断した.内服薬の中止により血中臭化物濃度は急速に減少し,それに伴い約4週で皮疹は改善した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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