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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻13号

2004年12月発行

症例報告

乾燥シイタケ菓子によるシイタケ皮膚炎の2例

著者: 藤田繁1

所属機関: 1藤田皮膚科クリニック

ページ範囲:P.1122 - P.1124

文献概要

症例1:64歳,男性.乾燥シイタケ菓子を3日間食べた後に体幹,四肢にそう痒を伴う紅斑,紅色丘疹が出現し,掻破痕に一致した皮疹の線状配列がみられた.症例2:71歳,女性.乾燥シイタケ菓子を2日間食べた翌日から,体幹,四肢に強いそう痒を伴う線状に配列する典型的皮疹が出現した.大腿外側では線状の皮疹が融合して太い線状の局面を形成していた.2症例ともに抗アレルギー剤内服,ステロイド剤外用にて治癒した.シイタケ皮膚炎の原因物質は従来から加熱により容易に分解すると推論されている.原因のシイタケ菓子は製造時に加熱されており,シイタケ皮膚炎の原因物質の熱に対する易分解性を考察するうえで貴重な症例である.また,今後シイタケ皮膚炎の増加に注意する必要があると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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