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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻13号

2004年12月発行

文献概要

症例報告

ワルファリンカリウムによる薬疹の1例

著者: 金沢博龍1 有川順子1 石黒直子1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1125 - P.1128

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67歳,男性.心房細動,慢性心不全に対しワルファリンカリウム(ワーファリン(R))を内服開始約10週後に全身に紅斑と丘疹が出現し,眼球結膜の充血,口腔粘膜疹,咽頭痛,発熱,リンパ節腫脹を伴った.病理組織像はGVHD型反応.検査所見では肝障害,CRPの上昇,単球,好酸球の増加,異型リンパ球の出現を認めた.プレドニゾロン50mg/日の内服を行うが症状は持続し,トロンボテスト値の低下に伴いワーファリン(R)をいったん休薬したところ,症状は軽快傾向を示し,再開後に前腕,鼠径部に紅斑が再燃した.ワーファリン(R)中止1か月後には色素沈着化し,プレドニゾロンを2か月内服して中止した.自験例は臨床症状,臨床検査所見より薬剤性過敏症症候群も疑われたが,ヒトヘルペスウイルス6抗体価の上昇は認めなかった.Hypersensitivity syndromeに極めて類似した病像を示した薬疹と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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