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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻13号

2004年12月発行

症例報告

MRIが潜行筋病変検出に有効であった小児皮膚筋炎の1例

著者: 加藤一郎1 本田まりこ1 新村眞人1 望月惠子2

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室 2望月クリニック

ページ範囲:P.1140 - P.1142

文献概要

5歳男児.初診時,顔面に淡紅色浮腫性紅斑があり,上背部に不完全脱色素斑,両手指背にGottron徴候を認めたが筋力の低下はなかった.血液検査では軽度のALT,AST,LDHの上昇とアルドラーゼの上昇を示した.生検にて,いずれも基底層の一部に液状変性がみられ,蛍光抗体直接法では表皮真皮境界部にIgMおよびC3の顆粒状沈着を認めた.MRIT2強調画像,脂肪抑制画像にて両側大腿筋の筋炎所見があり,小児皮膚筋炎と診断した.プレドニゾロン投与(10mg/日)で治療開始したところ,筋原性酵素は正常化したが,MRI所見上で筋炎所見が増悪したため,ベタメタゾン投与(1mg/日)に変更した.1か月半後,皮膚症状,筋原性酵素値,MRI所見のいずれもほぼ改善した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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