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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻2号

2004年02月発行

文献概要

症例報告

隆鼻術部に生じた膿瘍の1例

著者: 横山恵美1 熊谷敏子1 濱本嘉昭1 武藤正彦1

所属機関: 1山口大学医学部分子感知医科学講座皮膚科

ページ範囲:P.122 - P.125

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65歳,女性.糖尿病にて内科通院加療中.初診の2か月前にシリコンプロテーゼ挿入による隆鼻術を受け,術後2週間後より鼻根部に発赤が出現し,徐々に結節状に隆起した.鼻根部に10mm大の暗赤色結節を認め,中央は潰瘍を伴い,易出血性であった.病理組織学的に膿瘍を伴う肉芽組織の像がみられた.同部の細菌培養でブドウ球菌を少数検出した.生検後,他院にてシリコン除去術を受け,5週間後に再来した折には,結節部は淡紅色の瘢痕を残して平坦化していた.比較的高齢で隆鼻術を受けることも稀ではなくなると思われ,隆鼻術後の合併症について本邦報告例4例と自験例について,文献的考察を加えて報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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