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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻2号

2004年02月発行

症例報告

硝酸による化学熱傷の1例

著者: 西尾栄一1 山本敬三1

所属機関: 1豊川市民病院皮膚科

ページ範囲:P.177 - P.179

文献概要

38歳,男性.2002年2月27日夕,仕事中に容器から吹き出した濃硝酸を顔・頚・左手に浴び受傷.その後ただちに当院救急外来を受診した.受傷後ほとんど洗浄せずに来院したため,流水で約40分間洗浄し,当初ステロイド軟膏単独の密封療法およびステロイド軟膏と亜鉛華単軟膏を併用する重層外用療法を行った.2日後に受傷部の広い範囲でびらん・潰瘍となったため,ステロイド軟膏単純塗布とびらん・潰瘍部への亜鉛華単軟膏の外用へと治療を変更した.約3か月で受傷部はほぼ上皮化したが色素沈着と両眼瞼の瘢痕拘縮が残った.本症例を通して化学熱傷の予防と受傷後の応急処置,そしてその啓発について文献的に考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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