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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻4号

2004年04月発行

今月の症例

顔面にも皮疹がみられた色素性痒疹の1例

著者: 大原夕佳1 上出良一1 新村眞人1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.309 - P.311

文献概要

18歳,女性.うつ状態で休学し,引きこもり状態であった.2001年7月13日より高度の食思不振が生じ,体重が約5kg急激に減少した.7月25日に両頬部に紅色丘疹が出現.その後5日間で急激に前額部,項部,前胸部,背部に拡大し,そう痒を伴うようになり,30日に当科を受診した.顔面に皮疹がみられたことは非定型ではあるが,急激な体重減少と一致してそう痒のある紅色丘疹が胸背部に生じ,ケトーシスを伴っていたことより色素性痒疹と診断した.適切な食生活を促し,ミノマイシン100mg/日を1週間投与したところ,皮疹は急速に軽快し,2週後には不完全な網目状淡褐色の色素沈着となった.ケトン体などの検査異常値は17日後には正常化した.その後,再燃はしていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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