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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻4号

2004年04月発行

症例報告

乳癌の化学療法後に発症したcutaneous eruption of lymphocyte recoveryの1例

著者: 笹田昌宏1 松井美萌1

所属機関: 1医仁会武田総合病院

ページ範囲:P.373 - P.375

文献概要

51歳,女性.乳癌の切除術後に化学療法が施行され,同療法の3クール目の開始22日目に,四肢に数mm大の紅斑性丘疹が出現した.病理組織学的所見では,真皮上層の血管周囲に単核球の浸潤を認め,表皮内への単核球の浸潤も認めた.皮疹はステロイド剤の内服により約1週間で軽快した.皮疹の出現時期が末梢血中のリンパ球数の回復時期と一致したことや,病理組織学的所見などから,本症例をcutaneous eruption of lymphocyte recoveryと診断した.本症は,血液腫瘍に対する化学療法の経過中に出現することがほとんどで,血液腫瘍以外での報告例は,海外も含めて本症例が2例目である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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