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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻4号

2004年04月発行

症例報告

Ross症候群の1例

著者: 堀内祐紀1 神田憲子1 石黒直子1 川島眞1 大原久仁子2 竹内恵2 岩田誠2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学神経内科学教室

ページ範囲:P.381 - P.384

文献概要

53歳,女性.30歳頃より右瞳孔が散大し,眼科にて両側の対光反射,近見反射の消失を認めたことから緊張性瞳孔と診断された.50歳頃より,特に左半身の発汗低下を自覚し,毎年夏期に仕事中に39℃台までの発熱を繰り返すようになった.深部腱反射は消失し,温熱発汗試験では特に左半身の発汗低下がみられ,アセチルコリン皮内注射では発汗は誘発されなかった.発汗の著しく低下した左頸部と比較的発汗の保たれている右頸部の皮膚生検での比較では,両側とも真皮上層の血管周囲性に軽度のリンパ球浸潤を認め,汗腺は左頸部で萎縮していた.左腓腹神経生検の電顕標本にて無髄線維の密度は減少していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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