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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻5号

2004年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004 1.最近話題の皮膚疾患

Gefitinib (IRESSA (R))による薬疹

著者: 佐藤八千代1 日野治子1

所属機関: 1関東中央病院皮膚科

ページ範囲:P.28 - P.32

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Gefitinib(IRESSA(R))は上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)で,肺癌の治療薬として2002年7月に承認された.臨床試験やこれまでの報告では,ざ瘡や皮膚乾燥,爪囲炎などの皮膚副作用が指摘されている.当科でも9例のgefitinibによると思われる皮膚症状を経験した.近隣の施設にgefitinibによる皮膚副作用についてのアンケートを行い9施設から回答を得た.全体で38例の皮膚副作用例があった.症例は女性に多く,発疹の臨床はざ瘡様発疹が最も多く,脂漏性皮膚炎,乾皮症,爪囲炎がそれに続いた.発疹出現までの期間は2週間以内が多かった.gefitinibによる皮膚副作用の発生機序はまだ明確ではないが,他のEGFRを標的とした治療でも同様の副作用があることから,その薬理作用自体によると考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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