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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻5号

2004年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004 2.皮膚疾患の病態

アトピー性皮膚炎の動物モデル

著者: 島田眞路1

所属機関: 1山梨大学大学院医学工学総合研究部皮膚科学

ページ範囲:P.60 - P.63

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アトピー性皮膚炎はTh2サイトカイン産生やIgE血症に伴って発症する皮膚炎であり,この条件を満たす動物モデルがいくつかある.本稿ではマウスモデルに絞り解説した.

 第一は自然発症モデルであり,Nc/Ngaマウスに代表されるものである.このマウスは上記の条件をすべて揃えているが,興味深いのはSTAT6ノックアウトマウスでも症状が変化しない点である.STAT6ノックアウトマウスではTh2サイトカインは消失し,IgEも低値にもかかわらず皮疹は発症するのである.第二のモデルは塩原モデルに代表される抗原反復塗布マウスモデルである.喘息を伴うGehaモデル,食物抗原で皮膚炎を起こすSampsonモデルを紹介した.Th2サイトカイン過剰発現モデルはIL-4のChanらのモデル,IL-18の水谷モデルを紹介した.最後にIgEトランスジェニックマウスによる皮膚炎モデルを紹介した.IgEとAD発症の関連についてはまだまだ研究が必要である点を強調した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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