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特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004 3.新しい検査法と診断法
ELISAによる天疱瘡自己抗体価測定法
著者: 天谷雅行1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.84 - P.88
文献購入ページに移動天疱瘡は表皮細胞間接着因子であるデスモグレインに対する自己免疫疾患である.抗原の三次元構造を正しく反映した組換え蛋白が,昆虫細胞を用いるバキュロウイルス発現系により作成された.その組換え蛋白を抗原としたELISA法が開発され,血清中の抗デスモグレインIgG自己抗体を特異的に,かつ高感度に検出することが可能となった.本ELISA法は2003(平成15)年7月より血清学的診断薬として保険収載され,日常診療において稀少難治性疾患の一つである天疱瘡の診断がより迅速に確実に下せるようになった.また,血清中の抗体価をELISA法によりモニタリングすることにより病勢の客観的評価が可能となった.
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