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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻5号

2004年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004 4.皮膚疾患治療のポイント

乾癬のシクロスポリン療法におけるTDM(therapeutic drug monitoring)に基づく治療方針の検討

著者: 梅澤慶紀1 小澤明1

所属機関: 1東海大学医学部医学科専門診療学系(皮膚科学)

ページ範囲:P.96 - P.100

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乾癬のシクロスポリン(CyA)療法において,用法・用量のモニタリングとして,トラフレベル値の測定が行われてきた.トラフレベル値の臨床意義は,治療効果の指標というよりは副作用の指標として測定されていた.CyAのマイクロエマルジョン製剤(ネオーラル(R))では,吸収のバラツキが少ないとされ,血中濃度モニタリング(therapeutic drug monitoring:TDM)に基づくより有用な治療法の確立が可能となると期待される.乾癬におけるCyA療法は,乾癬の有用な治療方法の一つとしてほぼ確立されているが,腎毒性の問題などもあり,より有用な,しかも安全な治療法を確立する必要がある.乾癬に対するCyA療法を“薬剤モニタリング”という面から検討を行うことにより,患者個々に合った用量,用法の設定が可能になる.また,移植とは異なった皮膚科独自のCyA療法の確立が可能になると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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