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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻5号

2004年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004 4.皮膚疾患治療のポイント

Livedo reticuralis with summer ulcerationsに対するニコチンパッチ療法

著者: 森徹1 三砂範幸1 成澤寛1

所属機関: 1佐賀大学医学部内科学皮膚科

ページ範囲:P.118 - P.121

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ニコチン製剤(ニコチンガム,ニコチンパッチ)は現在,禁煙補助薬として一般的に用いられている.近年ニコチン製剤の使用によりBehçet病のアフタ,潰瘍性大腸炎,壊疽性膿皮症,Buerger病の潰瘍に効果がみられた症例,皮膚温の上昇や末梢の血流量の増加,血管新生の促進といった報告が散見される.また,近年livedo reticularis with summer ulcerations(LRSU)はlivedo vasculopathyとの異同が議論されている.自験例のLRSUも循環不全が基盤にあると考え,ニコチンパッチ(ニコチネル(R)TTS(R))を単独もしくは他剤と併用した.治療後,数日のうちに明らかな自覚症状および他覚症状の改善を認めた.本薬剤は経皮吸収されるものであり,全身の副作用も少なく有効な治療法の一つであると考えたため紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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