文献詳細
文献概要
特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004 5.皮膚科医のための臨床トピックス
医療連携型電子カルテシステム
著者: 三原一郎1
所属機関: 1三原皮膚科
ページ範囲:P.148 - P.152
文献購入ページに移動要約
医療連携型電子カルテとは,ITを利用し,患者の診療情報を複数の医療機関の間で共有できるシステムである.山形県鶴岡地区医師会では,医療連携型電子カルテシステム「Net4U」を約2年間にわたり,実際の医療現場で運用している.医療情報を共有することで,「医療連携(チーム医療,役割分担)の推進」「医療の透明性(情報公開,説明責任)の確保」「重複投薬,重複検査の回避」「医療の効率化」などに効果があることを実証できた.しかし,全国的に普及するには,解決すべき問題も多い.「投資に見合う診療報酬上の利点がない」「手間がかかる」「セキュリティが未整備である」「医師に意欲やスキルが乏しい」などがある.今後の普及のためには,地域医療IT加算など,診療報酬上の利点になるような施策がぜひとも必要であるが,医師側にもITを積極的に活用しようという姿勢が必須である.
医療連携型電子カルテとは,ITを利用し,患者の診療情報を複数の医療機関の間で共有できるシステムである.山形県鶴岡地区医師会では,医療連携型電子カルテシステム「Net4U」を約2年間にわたり,実際の医療現場で運用している.医療情報を共有することで,「医療連携(チーム医療,役割分担)の推進」「医療の透明性(情報公開,説明責任)の確保」「重複投薬,重複検査の回避」「医療の効率化」などに効果があることを実証できた.しかし,全国的に普及するには,解決すべき問題も多い.「投資に見合う診療報酬上の利点がない」「手間がかかる」「セキュリティが未整備である」「医師に意欲やスキルが乏しい」などがある.今後の普及のためには,地域医療IT加算など,診療報酬上の利点になるような施策がぜひとも必要であるが,医師側にもITを積極的に活用しようという姿勢が必須である.
掲載誌情報