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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻5号

2004年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004 5.皮膚科医のための臨床トピックス

遺伝子治療の現状―おとり型核酸医薬など

著者: 玉井克人14 金田安史1 中邨弘重2 森下竜一2 中野創3 花田勝美3 板見智4 片山一郎4

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科遺伝子治療学および皮膚科学 2大阪大学大学院医学研究科臨床遺伝子治療学 3弘前大学医学部皮膚科学 4大阪大学大学院医学系研究科皮膚科学

ページ範囲:P.171 - P.174

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NFκBは多くの炎症性遺伝子発現を誘導する転写因子である.最近われわれは,NFκBを標的としたおとり型核酸医薬としてNFκBデコイDNA軟膏を開発し,重症アトピー性皮膚炎に対する臨床応用を進めている.その結果,NFκBデコイDNA軟膏はアトピー性皮膚炎の重症顔面病変に対して特に有効であることが明らかとなりつつある.しかし,四肢・体幹に対する有効性を得るためには,高分子DNAの皮膚への浸透性を高める工夫が必要である.また,難治性遺伝性皮膚疾患に対する遺伝子治療研究も精力的に進められており,近い将来には新しい治療方法が確立されると期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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