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文献概要
Derm. 2004
大学病院の医師(皮膚科医)不足
著者: 渡辺力夫1
所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野
ページ範囲:P.95 - P.95
文献購入ページに移動地方の大抵の大学病院は,皮膚科医(もちろん他科の医師も)不足に悩んでいるのではないかと思います.私が所属する講座も例外ではありません.
原因として,医学部学生定員数の削減,大都市志向型医師の増加が挙げられます.また,研修医スーパーローテーションの導入,国立大学病院の独立法人化,何の解決にもなっていない医療制度改革などによる,大学医師への負担増加や見えない将来に対する不安もあると思われます.将来縮小されうる,あるいは衰退するかもしれない講座に誰も所属したいとは思いません.研修医なら将来的に“はずれ”が少ないと思われる大都市の有名大学病院を選択,中堅医師なら早めに開業して独立しようと考えても当たり前なのかもしれません.この号が発行される頃には研修医のスーパーローテーションが開始されており,基本的に2年間は皮膚科入局者がいなくなります.また,せっかく皮膚科医を志す研修医がいたとしても内科や外科をローテーションしているうちに,それらの科に取り込まれてしまう可能性すらあるのです.今後,ますます医師不足が進行していくことは明らかです.
原因として,医学部学生定員数の削減,大都市志向型医師の増加が挙げられます.また,研修医スーパーローテーションの導入,国立大学病院の独立法人化,何の解決にもなっていない医療制度改革などによる,大学医師への負担増加や見えない将来に対する不安もあると思われます.将来縮小されうる,あるいは衰退するかもしれない講座に誰も所属したいとは思いません.研修医なら将来的に“はずれ”が少ないと思われる大都市の有名大学病院を選択,中堅医師なら早めに開業して独立しようと考えても当たり前なのかもしれません.この号が発行される頃には研修医のスーパーローテーションが開始されており,基本的に2年間は皮膚科入局者がいなくなります.また,せっかく皮膚科医を志す研修医がいたとしても内科や外科をローテーションしているうちに,それらの科に取り込まれてしまう可能性すらあるのです.今後,ますます医師不足が進行していくことは明らかです.
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