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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻6号

2004年05月発行

症例報告

子宮内容除去術後に生じた急性汎発性発疹性膿疱症

著者: 小沢桂1 高橋政史1 古川裕利1 大塚幹夫1 中村晃一郎1 金子史男1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.428 - P.431

文献概要

30歳,女性.子宮内容除去術施行の翌日より間擦部を中心とし,ほぼ全身に小膿疱を伴う紅斑が出現し,病理組織像でKogoj海綿状膿疱を認めた.臨床検査上,末梢血好中球優位の白血球数増加,血清CRP高値を認めた.本症例は臨床像,病理組織学的所見,検査結果より急性汎発性発疹性膿疱症と診断した.プレドニゾロン40mg/日の全身投与にて皮疹は軽快し,約2週間で略治した.術中,術後に投与された薬剤に関して施行したパッチテスト,皮内テストはすべて陰性であったが,薬剤リンパ球幼若化試験ではロキソニン(R)が陽性であった.本症の発症にはウイルスや薬剤の関与が推定されるが,過去に出産後に薬剤を内服し,急性汎発性発疹性膿疱症を生じた報告例も散見され,手術あるいは妊娠に伴う何らかの免疫異常がその発症に関与している可能性があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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