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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻6号

2004年05月発行

文献概要

症例報告

全身性強皮症に合併した顕微鏡的多発血管炎

著者: 長谷川道子1 天野博雄1 江内田智子1 田村敦志1 石川治1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.438 - P.440

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57歳,女性.全身性強皮症に合併した顕微鏡的多発血管炎の1例を報告した.1993年頃よりRaynaud症状が出現.1996年より全身性強皮症として当科で加療を受けていた.2001年12月より,両下肢にしびれと筋力低下および網状の紅色皮疹が出現.腓腹筋生検にて細血管に壊死性血管炎を認めた.腹部血管造影に異常はなかったが,MPO-ANCA陽性であることから,顕微鏡的多発血管炎と診断した.プレドニゾロン30mg/日より治療を開始したところ,速やかに症状は改善したが,プレドニゾロン漸減中にCRP,KL-6の上昇と動脈血酸素分圧の低下が出現した.顕微鏡的多発血管炎の再燃と判断し,ステロイドパルス療法後,シクロホスファミドを追加投与し軽快した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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