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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻6号

2004年05月発行

症例報告

脈絡膜悪性黒色腫を合併した水ほう性類天ほうそうの1例

著者: 名嘉眞武国1 御厨賢1 根井まり子1 橋本隆1 嶋田伸宏2

所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科学教室 2久留米大学医学部眼科

ページ範囲:P.451 - P.454

文献概要

64歳,女性.四肢,軀幹に緊満性水ほう・びらんを生じ,病理組織学的所見,1M食塩水剝離皮膚を用いた蛍光抗体間接法所見および免疫ブロット法所見より水ほう性類天ほうそうと診断した.プレドニゾロン,ミノサイクリン,ニコチン酸アミド内服療法を開始したが,治療に抵抗性であった.また,左眼球内腫瘤を指摘された既往があったため精査したところ,悪性黒色腫が疑われ眼球摘出術を行った.組織学的にも脈絡膜から生じた悪性黒色腫と診断された.術後皮疹は著明に改善し8か月後には治療を中止しえた.以上より自験例において水ほう性類天ほうそうと悪性黒色腫は関連性があることが示唆された.また,脈絡膜悪性黒色腫との合併例は国内外において報告はなく,非常に稀と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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