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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻6号

2004年05月発行

文献概要

症例報告

右示指に生じたextraskeletal osteochondromaの1例

著者: 稲見加恵1 内山麻理子1 伊藤治夫1 繁益弘志1 原田敬之1

所属機関: 1東京女子医科大学付属第二病院皮膚科

ページ範囲:P.469 - P.471

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47歳,女性.2000年5月頃より臍部に発赤,圧痛が出現.初診時,臍部に径2cm大の表面乳頭状,弾性硬の淡褐色腫瘤を認めた.腫瘍マーカーCA19-9およびCA125が上昇していたため,悪性腫瘍の臍部転移(いわゆるSister Mary Joseph's nodule)を疑い全身精査を施行したが異常は認められなかった.病理組織学的には真皮下層に腺腔構造を認め,臍部子宮内膜症と診断した.腹腔鏡検査にて腹腔内にも子宮内膜症病変を認めたため,ゴナドトロピン放出ホルモン誘導体投与による治療を開始し,約1年間ホルモン療法を継続した.腫瘍はやや縮小したものの残存し,効果が不十分であったため,最終的には外科的全切除を施行した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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