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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻7号

2004年06月発行

症例報告

十二指腸潰瘍と大腸潰瘍を伴ったアナフィラクトイド紫斑の1例

著者: 松本聡子1 橋本夏1 松田聡子1 堀啓一郎1 高橋華代2 長尾宗彦2

所属機関: 1国立神戸病院皮膚科 2国立神戸病院内科

ページ範囲:P.526 - P.529

文献概要

31歳,女性.2002年10月18日より下肢に紫斑,翌日より腹痛,嘔吐が出現し内科に入院した.両下肢,前腕に小豆大までの浸潤を伴う紫斑が多発していた.内視鏡検査にて,十二指腸下行脚および横行結腸に粘膜の発赤,腫脹を伴う多発性の潰瘍を認めた.また胃粘膜びらん部組織よりHelicobactor pyloriを皮膚生検にて認めた.皮膚生検にて真皮血管周囲性にリンパ球および核破砕を伴う好中球の浸潤を認め,leukocytoclastic vasculitisの像を呈していた.免疫組織学的検査では血管壁への免疫グロブリン,補体の沈着は認めなかった.水溶性プレドニゾロン50mg/日静注により,速やかに十二指腸および大腸潰瘍ははん痕化し,紫斑も消褪した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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