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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻7号

2004年06月発行

文献概要

症例報告

心筋梗塞を伴った弾力線維性仮性黄色腫の1例

著者: 沖山奈緒子1 入交珪子2 三宅隆之3

所属機関: 1石心会狭山病院皮膚科 2石心会狭山病院循環器内科 3石心会狭山病院循環器内科

ページ範囲:P.563 - P.565

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46歳,女性.皮疹の出現に気付いていない.心電図異常があり,経皮冠動脈造影検査にて左前下行枝・左回旋枝・右回旋枝の三枝にわたる陳旧性心筋梗塞と診断された.その際,鼠径部の皮疹を指摘され,当科を紹介された.初診時,項部,腋窩および鼠径部に,米粒大で楕円形から紡錘形の淡黄白色で扁平に隆起した小結節が多発,集簇していた.組織学的には,真皮中深層の弾力線維の膨化,断裂,捲縮があり,Kossa染色では同部位に一致して石灰沈着を認めた.両側網膜色素線条も伴っていた.弾力線維性仮性黄色腫は,その診断がほかの全身的な合併症,特に心血管病変において,治療方針を決定付けることとなるため,皮膚科医の果たす役割は大きいと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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