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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻7号

2004年06月発行

文献概要

検査

ラジオ工作用ドリルを用いた開窓法による楔状爪真菌症の診断

著者: 齋藤卓也1 山田一雄2 岸本三郎3

所属機関: 1愛生会山科病院皮膚科 2山田皮膚科医院 3京都府立医科大学皮膚科

ページ範囲:P.586 - P.587

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楔状爪真菌症ではKOH直接検鏡法での判定がしばしば困難である.その理由として楔状爪真菌症では遠位部には菌が少なく,近位部に菌が多いという局在性がある.歯科用の電動ドリルを用いて開窓する方法があるが,高価で大きく,注意深く取り扱わないと爪床の皮膚を傷つける.高速で回転するために削った爪が飛び散るなど問題も多いので,広く普及しているとは言いがたい.今回われわれは,ラジオ工作用ドリルを用いた簡便,安全,安価な開窓法を実践した.KOH直接検鏡法にて13例中全症例で,胞子状菌要素と短い菌糸の真菌塊を認めた.真菌培養にて13例中7例の培養成功を得た.歯科用の電動ドリルと違い術者の技量によらず,削った爪が飛び散ることなく,安価であり,楔状爪真菌症の診断に有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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