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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻8号

2004年07月発行

症例報告

Nocardia otitidiscaviarumあるいはNocardia brasiliensisによる皮膚ノカルジア症の2例

著者: 中田珠美1 小出まさよ1 齋藤希人2 丸山みな子3

所属機関: 1浜松赤十字病院皮膚科 2浜松赤十字病院循環器科 3浜松赤十字病院検査室

ページ範囲:P.622 - P.625

文献概要

症例1:68歳,男性.基礎疾患はなかったが,突然の意識障害で搬送され,両肺野の浸潤影と体幹,四肢に散在する膿ほうを認めた.喀痰,皮疹の培養で,Nocardia otitidiscaviarumを検出し,内臓ノカルジア症,続発性皮膚ノカルジア症と診断,ミノサイクリン,ST合剤などで治療したがDICを併発して死亡した.細菌培養検査で,喀痰,皮疹の両者よりNocardia otitidiscaviarumを検出しえた本邦で1例目の症例であった.

 症例2:70歳,女性.基礎疾患はなく,外傷もはっきりしなかったが,左第2趾背にびらん,左大腿部に紅斑を認め,左鼠径リンパ節が腫脹した.びらんよりNocardia brasiliensisを検出,原発性皮膚リンパ型ノカルジア症と診断した.ミノサイクリン,ST合剤で治療し,軽快した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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