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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻8号

2004年07月発行

文献概要

症例報告

人中の両側に限局した色素沈着―アローゼン(R)による固定薬疹が強く疑われた1例

著者: 藤田靖幸1 澤村大輔1 清水宏1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科皮膚粘膜病学分野

ページ範囲:P.635 - P.637

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55歳,女性.初診の6年前から人中両側に違和感を伴う暗赤色の皮疹が出現し,増悪と軽快とを繰り返すようになった.摩擦黒皮症や炎症後色素沈着として治療を受けるも改善を認めなかった.病理組織学的には,異角化・液状変性および真皮上層の帯状単核球浸潤を認めた.固定薬疹を疑い詳細な問診を聴取したところ,アローゼン(R)を内服していたことが判明した.内服中止を指示したところ皮疹の軽快を認めた.治療抵抗性の黒褐色病変を診た際には固定薬疹の可能性も考え,詳細な薬剤歴の把握が重要と改めて認識した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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