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症例報告
頸部に発生した筋肉内脂肪腫の1例
著者: 末原郁子1 岩原邦夫1
所属機関: 1江東病院付属皮膚科クリニック
ページ範囲:P.661 - P.663
文献購入ページに移動症例は45歳,女性.右頸部に腫瘤を触知し当科を受診した.既往として,15年前にも同部位の脂肪腫にて切除術が行われており,今回,再発性の脂肪腫・脂肪肉腫を鑑別診断に挙げ,一部筋肉を含めた広範切除を行った.今回切除検体,15年前切除検体ともに,組織像は筋肉内脂肪腫に相当する像であった.筋肉内脂肪腫の発生頻度は,脂肪腫全体の1.7~1.8%と報告されており,筋肉内脂肪腫の中でも,頸部に発生することは稀である.文献的考察によると,高分化脂肪肉腫,異型脂肪腫,筋肉内脂肪腫の分類にはさまざまな見解があり,再発率についても報告により大きな差があるが,可能である場合は広範切除を行うことが再発率の低下につながると考えられた.
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